第203章

野呂栞は腕まくりして息巻いた。

「飯の約束なら問題ないけどさ、姉貴。あいつら、相当厄介だよ? 百戦錬磨の古狸ばっか。姉貴、やれる?」

そう言いながら、野呂栞の視線は、脇で食器を片づけている丹羽光世へとすべる。

商売の話となれば、丹羽光世はまさに切れ者だ。

「できるかどうかは、やってみなきゃ分からないわ」島宮奈々未は言った。「栞、もう少しお金を借りられる? 今夜、あの卸に手土産を渡したいの」

また金?

野呂栞は財布をぎゅっと押さえた。

「ない」

島宮奈々未は白目をむいた。

「人を中に入れたのはあなたでしょう。よく言うわね、ないって」

丹羽光世が野呂栞にいくら握らせたのかは知...

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